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「ゴッドファーザー〈最終章〉マイケル・コルレオーネの最期」

1980年代初頭に発覚した、イタリア政財界のバチカンを巻き込んでのマフィアとの癒着という実際のスキャンダルの中に、映画「ゴッドファーザー」シリーズの中心人物である、アル・パチーノ演じるマイケル・コルレオーネの晩年における苦悩を組み込んだストーリー展開となっている「ゴッドファーザーpart3」。

「ゴッドファーザーpart3」制作30周年を記念して、フランシス・フォード・コッポラ監督による「ゴッドファーザーpart3」の再編集版「ゴッドファーザー〈最終章〉マイケル・コルレオーネの最期」のブルーレイが、昨年末発売されたので早速購入して、年末年始にオリジナルと見比べながら鑑賞しました。

結論は、オープニングとエンディングの描き方が大きく異なっていましたが全体的なストーリーは同じで、どちらも良い作品だと感じました。

ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)は四男のマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)には、マフィアという世界とは無縁の人生を歩ませることを望み、マイケル自身も父ヴィトーのことは尊敬しながらも、父と同じ人生を歩むことは拒んでいましたが、運命の悪戯によりコルレオーネ・ファミリーのドンに君臨したマイケル。

マイケルは、ファミリーを合法的な組織にするためにイタリア政財界やバチカンとコネクションを持ったものの、そこはマフィアの世界以上に不正が渦巻く世界だった・・・・・。

若き日のマイケルは父ヴィトーを銃撃した敵対する相手を暗殺した後、シチリアに逃亡し、そこで出会ったアポロニアと結婚しますが、敵の策略によるアルファロメオ6C2500に仕掛けられた爆薬によりアポロニアが爆死してしまうという悲劇を経験したことから「敵はいつも愛するものを狙ってくる」という教訓を得たマイケルは、長女メアリーと次期ドンの候補である亡き兄ソニーの息子ヴィンセントとの恋に反対します。しかし愛する長女メアリーに悲劇が訪れてしまうのです。

ファミリーを守るために望まない世界で戦ってきた晩年のマイケル・コルレオーネの苦悩を描いた今作。素晴らしい作品です。

ゴッドファーザー3部作はどれも甲乙付け難いくらい好きな作品なので、前2作と比べると世間的には「ゴッドファーザーpart3」の評価が低いのが不思議です。

NHKは、ほぼ毎年のように年末になるとなぜか「ゴッドファーザー」シリーズを放送しています。ブルーレイで何度も見ているのですが、放送されるとついつい見てしまい昨年末も見てしまいました。更には昨年12月27日に放送された「The Covers' Fes. 2020」では池田エライザさんがニーノ・ロータの「ゴッドファーザー 愛のテーマ」を披露しているのを偶然、見つけてしまいました。すごく良かったです。


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綾野剛さんと舘ひろしさん共演

親も兄弟もいない孤独な山本に手を差し伸べ「家族」という居場所を与えた柴咲。血縁関係は無いものの本当の父子のような絆で結ばれた二人。やがて血の繋がりのある家族を手にした山本であったが、ある事柄がきっかけで束の間の幸せが崩れ去っていく。

「家族」を求めて生きる主人公である山本の20年間を描いた映画「ヤクザと家族 The Family」ストレートすぎる題名に驚きましたが社会派の物語でした。

「仁義なき戦い」や「アウトレイジ」といった従来のこの手の映画は敵対する組織の抗争を中心に描いていましたが、「孤狼の血」では組織を追う刑事が描かれていました。そして今作では「家族」がテーマとなっており、そういった意味では「ゴッドファーザー」に近いのかもしれません。

暴対法により従来の反社が衰退していく中で、新たな悪の勢力がはびこるようになるといった問題や、SNSの拡散により起こる悲劇、社会から落ちこぼれてしまった人々の苦悩なども描かれたこの作品は、カメラワークにもこだわりを感じました。

主人公の山本を演じた綾野剛さんはリアリティのある素晴らしい演技で「こんなに演技が上手い俳優さんだったんだな」と改めて思いました。

「西部警察」、「危ない刑事」、「新宿鮫」など刑事役のイメージの強い舘ひろしさんは、今作では柴咲という反社の組長を存在感抜群に演じました。昨年惜しくも亡くなってしまった渡哲也さんを兄のように慕っていたという舘ひろしさんは、今作の演技で「渡さんならこうしただろうな」とどこかで意識して姿を追っていたそうです。

舘ひろしさんと綾野剛さんは今作で血縁関係のない疑似的な父子(家族)を演じていましたが、渡哲也さんのエピソードにも血縁関係のない疑似的な兄弟(家族)を感じました。

映画「新聞記者」で第43回日本アカデミー賞で主要3冠を獲得した藤井道人監督・脚本による今作には、ストーリー設定、カメラワークや色の使い方といった映像表現などに、とても現代的な新しさを感じ新鮮でした。フィルム・ノワール風の素晴らしい作品です。

「新聞記者」はまだ見ていないので近々見てみようと思います


コロナウイルスに翻弄された2020年

毎年15年以上開催してきた旧友との忘年会は新型コロナウイルスに伴う自粛により、今年は残念ながら中止しました。

今年の流行語大賞は「3密」、今年の漢字は「密」というように、コロナに影響された結果となったようです。

明治安田生命保険相互会社が11月22日の「いい夫婦の日」にちなんでアンケート調査を実施したところ、(コロナ禍の影響による夫婦関係の変化)という問いに対し「仲がよくなった」と回答した人は「仲が悪くなった」と回答した人の約3倍!という結果になったようです。ステイホームにより、一緒に過ごす時間が増えたことが影響しているのでしょうか?

コロナ騒動も少しだけ良い側面があったようですが、悪い側面の方が多いと思いますので、年明けのワクチン接種開始に期待して、できるだけ早くコロナ騒動が収まることを願います。

 

「いい夫婦の日」のアンケート

明治安田生命保険相互会社調べ

全国の20歳~79歳の既婚男女1620人を対象にインターネットによる調査

 

◎コロナ禍の影響による夫婦関係の変化

「仲がよくなった」と回答した人は「仲が悪くなった」と回答した人の約3倍!

 

◎夫婦生活を漢字で表すと

1位 忍  2位 楽  3位 愛  4位 和  5位 幸 

6位 無   7位 耐  8位 平  9位 穏  10位 安

 

◎理想の有名人夫婦は(単一回答)

1 位 三浦友和・山口百恵 184人  
2 位 ヒロミ・松本伊代 107人 
3 位 唐沢寿明・山口智子 91人 
4 位 堺雅人・菅野美穂 59人 
5 位 杉浦太陽・辻希美 56人 
6 位 佐々木健介・北斗晶 54人 
7 位 藤井隆・乙葉 48人 
8 位 江口洋介・森高千里 47人 
9 位 田中将大・里田まい 43人 
10位 桑田佳祐・原由子 4人

 

もっと詳しい内容を知りたい方は下記をご覧ください。
https://www.meijiyasuda.co.jp/profile/news/release/2020/pdf/20201116_01.pdf


「ワンダーウーマン 1984」

第一次世界大戦時が舞台であった前作で、ダイアナ/ワンダーウーマン(ガル・ガドット)は人類のために共に戦った恋人である空軍パイロット スティーブ(クリス・パイン)を亡くしてしまうという悲劇に見舞われることに。

それから約70年後の1984年。ダイアナはスミソニアン博物館の考古学者として働きながら、人々にピンチが訪れるとワンダーウーマンとして悪と戦っていました。

ダイアナは加齢のスピードが人間とは異なるので、当時とほぼ同じ容姿のまま! そして、前作で命を落としたはずの人間であるスティーブまでもが、ある出来事がきっかけで当時と変わらぬ姿で蘇ることに!

人々の欲望を利用し、自らの野望を叶えようとする実業家マックス。そして謎の敵チーター。二人の陰謀が人類滅亡の危機を招くことに・・・・・。その危機を阻止するためにたった一人で立ち向かうダイアナ/ワンダーウーマン。しかし人々を救済するためにはある代償を払わなければならないことに。果たしてその結末は?

1980年代の経済や政治的状況が物語に上手く組み込まれています。

「バットマンVSスーパーマン」でピンチに陥ったバットマンを助けるためにワンダーウーマンが登場したシーンと同じ、ワンダーウーマンのテーマ曲が流れる中での、アクションシーンはワクワクしてしまいます。

真のヒーローだけが身に着けることを許された鎧「ゴールドアーマー」、強力な衝撃波を放つ「ガントレット・クラッシュ」、攻撃だけでなく、投げた相手に真実を告白させる力なども兼ね備えた「ヘスティアの縄」などを駆使して戦うダイアナ/ワンダーウーマン。しかし彼女の本当の強さはそれらの戦闘能力だけでは無いことが、今作で明らかとなります。

メガホンを取ったのは前作に引き続きパティ・ジェンキンス監督。女性ならではの感性で新たなアメコミヒーロー映画を完成させました。

コロナウイルスの影響で公開延期が繰り返された本作。最終的に本国アメリカでは12月25日から劇場公開と同時に動画配信サービスでも配信されることに。とはいうものの、おそらく今のアメリカの状況では営業している映画館は数少ないと思われるので、多くのアメリカの人は動画配信サービスでの鑑賞になってしまうと思われます。そのような状況の中、日本では一足早く12月18日から映画館の大スクリーンで鑑賞ができます。

コロナ騒動に明け暮れた2020年。今の混沌とした状況に、希望を与えてくれると思われる結末になっている「ワンダーウーマン 1984」

デートにもおすすめの映画です。


「新解釈・三國志」

ジョン・ウー監督のレッドクリフPartⅠ&Ⅱはタイトル通りに、三国志における赤壁の戦いを描いた作品でしたが、今作「新解釈・三國志」のクライマックスも赤壁の戦いを描いていました。

ところが、同じような物語 を描いている二つの映画なのにもかかわらず、全く真逆のトーンに仕上がっています。

「新解釈・三國志」にも無論、劉備、孔明、孫権、周瑜、曹操などの代表的な人物が登場しますが、新解釈だけあって、その人物像は大幅に異なりとてもユーモラスで、物語自体も同じような過程を経て最終的には同じ着地点にたどり着くのですが、そこに行きつくまでの状況を、これもまたユーモアたっぷりに描いていました。

劉備が気難しいと噂されている孔明の所へ、軍師として働いて欲しいとお願いに行ったところ(三顧の礼)、孔明は気難しいどころか、かなり軽いノリの人物で、逆に孔明の方から雇ってくれと、猛アピールされてしまうという予想外の展開になってしまうなど、笑える場面満載です。

大泉洋さん、ムロツヨシさん、岡田健史さん、賀来賢人さん、小栗旬さんらが出演。

さらには西田敏行さんが、とぼけたキャラクターの歴史学者の役で登場し三国志をわかりやすく解説してくれます。

デートにもおすすめの楽しい映画です。


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