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8月18日、フランスの名優アラン・ドロンが逝去されたとの報道がありました。
アラン・ドロン出演作で最初に見たのはニーノ・ロータの旋律も印象的なルネ・クレマン監督の「太陽がいっぱい」だと思います。まだ小学生だった頃、「○○洋画劇場」というタイトルで曜日ごと順番に異なるTV放送局がほぼ毎晩映画を放送していた時代、映画好きな父親と一緒に見ていた様々な作品の中の一本。
アラン・ドロンの出演作はかなりたくさんあるので、おそらく全出演作のうち三分の一にも満たない程しか鑑賞していないと思いますが、最も好きな作品は「サムライ」
DVDも持っているのですが、今年7月下旬にNHK BSのプレミアムシネマで「サムライ」が放送された際にも思わず録画してしまい、時間があった時に見てしまいました。
「サムライの孤独ほど深いものはない。さらに深い孤独があるとすれば、ジャングルに生きる虎のそれだけだ。《武士道》より」
というテロップが入るオープニングで物語が始まります。
アラン・ドロン演じる主人公のジェフ・コステロは一匹狼の殺し屋。
毎回、路上に駐車されている「シトロエン DS」だけを手際よく盗み、協力者の自動車修理工にナンバープレートを付け替えさせ、銃を受け取り「仕事」に向かいます。
アラン・ドロンの魅力が凝縮されたストーリーと映像は、正に「フレンチ・フィルム・ノワール」の代表作と言っても過言ではない作品。
監督はジャン=ピエール・メルヴィル。
アラン・ドロンとは「ボルサリーノ」「ハーフ・ア・チャンス」で共演していて、2021年に逝去されているフランスの名優ジャン=ポール・ベルモンドの代表作「勝手にしやがれ」(ジャン=リュック・ゴダール監督)にジャン=ピエール・メルヴィル監督は俳優として出演されているとのこと。
2018年にNHK BSで放送されたアラン・ドロン単独インタビュー
「アラン・ドロン ラストメッセージ~映画 人生 そして孤独~」の中で、アラン・ドロンが自身の出演作の中で最も好きな作品は「サムライ」と答えていたように記憶しています。