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2020年公開の「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」はアガサ・クリスティ風な謎解きミステリー映画で、ジェームズ・ボンドのイメージが強いダニエル・クレイグが、新たなキャラクター名探偵ブノワ・ブランを演じて話題となった作品です。
その続編「ナイブズ・アウト:グラスオニオン」。
昨年末からNetflixでの動画配信が開始されました。今作は劇場公開はされずNetflixでしか見ることが出来ません。
テクノロジー業界で成功した大富豪、起業家マイルズ・ブロン(エドワード・ノートン)はギリシャのプライベートアイランドの豪邸で、パーティーを開催。招かれたのは一癖も二癖もある友人達。そこで発生した殺人事件を解決するのは、名探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)
プライベートアイランドの豪邸での殺人事件は、ある意味、密室殺人。さらに、登場人物全員が容疑者と言った、古典的なストーリーではありますが、登場する大富豪が手掛けるのが、CO2排出量ゼロの新たなエネルギーであったり、インフルエンサーやYouTuberの登場、低賃金で働かされる途上国での人権問題などが物語の中に組み込まれ、現代風にアレンジされています。そして正に、コロナ禍での撮影だったため、物語の序盤では登場人物がマスクを着用しているのも、今を感じます。
起業家マイルズ・ブロンが、Amazonの創業者やTwitterを買収して話題となっている起業家を連想させるのも面白いところです。
数々のカメオ出演が有るので、注意して鑑賞する事をおすすめします。また、本人は出演していませんが、「ジェレミー・レナーの激辛ホットソース」と言う架空の商品が登場するなどして笑わせてくれます。(ジェレミー・レナーは、1月1日にプライベートでの除雪作業中に大怪我を負うというニュースが伝えられましたが、幸いな事に、現在は回復に向かっているそうです。)
監督は前作に引き続きライアン・ジョンソン
絶妙な場面構成で、見事なトリックをユーモアを交えてシリアスになり過ぎないトーンで描いた、とても面白い作品でした。