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桐生市の糸屋通りに店を構える「異国調菜 芭蕉」さん。
古びた建物の暖簾をくぐると、昔にタイムスリップしたかのような店内の趣。
今から85年前の昭和12年開店とのことなので、昭和10年代と言うのはこんな雰囲気だったのでしょうか?
着物を着た女性が一階奥の席へと案内してくださいました。
お店には二階席もあり意外に広く迷路のような造りになっています。
店内に入り客席に向かう右上の壁に描かれた馬の壁画は、棟方志功という版画家の作品とのことで、この方は、20世紀の美術を代表する世界的な巨匠の1人なのだそうです。
お店の創業者が棟方志功に依頼して描いてもらった壁画は、お店の雰囲気に合わないとのことで、なんとすぐに漆喰で覆い隠してしまったそうなのですが、二代目店主が平成20年に修復したそうです。
20代の頃に何度かこちらのお店には伺った記憶がありますが、この頃はまだ漆喰に覆われていたので、この壁画を目にするのは初めてです。
ランチメニューは4種類ほどありました。
お店の方に指示されていた席の横に吊り下げられた小さな鐘を鳴らすと、オーダーを取りに来てくださいました。
芭蕉ランチ(ハンバーグ・エビフライ・サラダ・ライス・味噌汁・香の物・飲み物)
印度カリーセット(印度カリー・サラダ・飲み物)
を注文。
デミグラスソースのハンバーグとタルタルソースが添えられたエビフライ、レタス・トマト・セロリ・ポテトサラダがワンプレートとなった「芭蕉ランチ」は、まるで大人のお子様ランチといった感じです。
口に含んで少ししてからスパイスの香りが広がる「印度カリー」は、ポークが入ったマイルドな辛さでした。
飲み物は珈琲と紅茶を注文。
昭和レトロな情緒を感じながら食事ができ、巨匠の壁画も鑑賞できるお店でした。
古い建物を維持するのはとても大変だと思いますが、これからもずっと営業を続けていただきたいです。