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シルベスター・スタローンが、60歳代後半時に出演した、代表作である「ロッキー」シリーズの続編「クリード」では、ロッキー・バルボアは指導者としての役柄で、年相応の設定での登場でした。
スタローンの、もう1つの代表作「ランボー」の続編である今作「ランボー ラスト・ブラッド」では、たった1人で大勢の敵と戦う「1人軍隊」と呼ばれるジョン・ランボーを今年73歳を迎えるスタローンが、どのような設定で登場するのかが興味深かったのですが、蓋を開けてみると、ランボーの弟子が戦うとかではなく、ストレートにランボーが孤軍奮闘する姿が描かれていました。
しかし、相変わらずM-65ミリタリージャケットは身に着けているものの、年を重ね衰えた肉体に応じた、過去とは異なる戦略で敵を倒します。
まさに「ラスト・ブラッド」と呼ぶに相応しい、心を熱くする内容のストーリー展開となっていました。
元グリーンベレー兵士でベトナム戦争帰還後は、そのスキルを活かし幾度も1人で多くの敵と戦ってきたジョン・ランボー。
現在はアリゾナのメキシコ国境付近で、古くからの友人であるマリアとその孫娘ガブリエラと共に、ベトナム戦争での後遺症PTSDに悩まされながらも平穏な暮らしをしていました。しかし実の娘のように接してきたガブリエラが、メキシコの凶悪な人身売買カルテルに誘拐されてしまいます。
愛する者を守るためにランボーは、老体に鞭を打ちながら、再び孤独な戦いを開始することになるのです。
今作でランボーが戦うのは、メキシコの犯罪組織。かつては「トラフィック」や「ボーダーライン」「運び屋」などで、凶暴なメキシコの麻薬カルテルが描かれてきました。メキシコでは身代金目的の人身売買カルテルによる子供の誘拐が頻繁しており、裕福な家庭の子供は雇われたボディガードにより警護され、誘拐保険に加入することが当たり前となっていると語られていたのは、「マイ・ボディガード」
ランボーが「メキシコは危険な場所だ」と言っていたように、真偽のほどはわかりませんが、ハリウッド映画では、メキシコは非常に危険な場所として描かれることが多いようです。
現実にも、メキシコ市の治安庁長官が犯罪組織に銃撃された事件や、犯罪組織の抗争による遺棄された大量の死体が発見されるなどの事件が、最近でもニュースで報道されています。
新型コロナウイルスの影響により、3月20日公開の「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」鑑賞以来の、約3か月ぶりの映画館での大スクリーンによる鑑賞になりました。
やはり家の小さなモニーターで見るのとは迫力が違います。
現在劇場は、1席ごとに間隔を開けての着席なので、カップルの方も隣り合って座ることはできませんが、ソーシャルディスタンスは保つことができています。
そう言えば、シルベスター・スタローンが元妻ブリジット・ニールセンと共演し、主演も務めた、マリオン・コブレッティ刑事の活躍を描いた「コブラ」のリブート企画も、スタローンによりスタートしているようです。