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エレベーターから流れる大量の血、双子の姉妹、REDRUMの反転文字、バスルームの老婆、雪で覆われた迷路等々。
1980年公開の映画「シャイニング」におけるこれらの象徴的なシーンは、スピルバーグ監督の「レディ・プレイヤー1」でもオマージュされていたように強烈な印象を残すものでした。
雪で閉ざされた山奥の亡霊が巣食うホテルで、アルコールと亡霊の影響により、発狂してしまったジャック・ニコルソン演じる父親から殺されかけた「シャイニング」と呼ばれる特殊能力を持つ少年ダニーの40年後を描いた今作「ドクター・スリープ」。
大人となったダニー(ユアン・マクレガー)は、謎の集団から命を狙われる、自分と同じ「シャイニング」の能力を持った少女を救う為に、再びあの惨劇が起きた呪われたホテルへ足を踏み入れることに・・・・・。
原作者のスティーブン・キングは、スタンリー・キューブリック監督の「シャイニング」の小説とは異なる演出に否定的だったそうですが、今作「ドクター・スリープ」には絶賛しているそうです。おそらく、マイク・フラナガン監督による今作の方が原作者の意図したものに近いのだと思います。
確かに「ドクター・スリープ」は前作とは異なるアプローチをしていましたが、スタンリー・キューブリック監督の「シャイニング」にも敬意を払った内容にもなっており、マイク・フラナガン監督は最終的に上手い着地点を取ったと思います。
恐怖や不安を一緒に体験した人に、恋愛感情を描きやすくなるという「吊り橋効果」。
ホラー映画による恐怖のドキドキ感、アクション映画における主人公がピンチに陥った時などのドキドキ感、恋愛におけるドキドキ感が似ていることから、ホラーやアクション映画は、相手を自分に意識させる「きっかけ」となるそうなので、恋愛初期段階において、これらの映画は効果的なのだそうです。
二つの要素が混じりあった「ドクター・スリープ」
デートにもおすすめの映画です。