|
今作の原作者である作家の柚月 裕子さんは、2013年にDVDで「仁義なき戦い」を鑑賞後「こんな物語を書きたい!」との想いから小説「孤狼の血」を執筆し、完成した作品は第69回日本推理作家協会賞を受賞し、第154回直木賞候補作にも選出され、今回の映画化が実現したそうです。
出演は
叩き上げの敏腕刑事役に役所 広司さん。
ハリー・キャラハン刑事のような役柄でした。
キャリア組 若手刑事役に松坂 桃李さん。
善と悪との境界線に葛藤する姿が描かれていました。
警察側の役どころの二人は、それぞれがこの俳優以外は考えられないと思えるほどのキャスティングでした。
「ガイアの夜明け」の司会も務める江口 洋介さん
体脂肪を減らすカラダカルピスのCMでは、女性から「体脂肪気にしているんですね」と言われ「そうでは無く、味が美味いから飲んでいる」と言い張る演技をする竹野内 豊さん。コミカルな役柄も可能な俳優です。
この二人は今までクリーンなイメージの役が多かったと思いますが、今作では悪役を演じており、それも見どころのひとつです。
上記4名以外にも豪華俳優陣が多数出演しており、タヌキおやじ的な悪役を演じた石橋 蓮司さんもハマリ役でした。
「警察小説×仁義なき戦い」、「アウトレイジ」に対する東映の答え 等のコピーを見ると、この手のジャンルの映画のように感じますが、既存のこれらの作品とは異なるテイストの作品に仕上がっています。
確かに仁義なき戦い的な要素も多分に含み、目を背けたくなるようなシーンも存在しますが、あちら側では無く、こちら側の人間の生きざまを描いているので共感を持てるのです。そのため全体を通すと、想像したジャンルの映画とは違う感動が待ち構えていたのです。
デート向けとは言えないかもしれませんが、面白い作品でした。
ポケベルの登場など、昭和の雰囲気満載の物語です。