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平成28年9月15日に公表された、国立社会保障・人口問題研究所が、平成27年に実施した「結婚と出産に関する全国調査」をまとめてみました。
(同調査は約5年ごとに実施されており、( )内は28年前の1987年の数字です。)
* 2015年調査結果。 * ( )内は1987年調査結果。
◎ 「いずれは結婚しよう」 と考えている未婚者の割合は、18~34歳の男性で85.7%(91.8%)、同女性で89.3%(92.9%)。
◎ 「交際している異性はいない」 という、未婚者の割合は18~34歳の男性69.8%(48.6%)、同女性59.1%(39.5%)。
1987年から「いずれは結婚しよう」と考えている未婚者の割合はそれほど変化していないのに、「交際している異性はいない」という、未婚者の割合が激増している。
◎ 「一年以内に結婚する意志のある未婚者の割合を就業状況別」 を見ると、男性では大きな差が見られ、正規職員、自営、家族従業等が高く、パート・アルバイト、無職、家事などで低い傾向があり、女性ではあまりその差は見られないという状況。
正社員などの比較的収入が多い人が高いのに比べて、パート・アルバイトなどの非正規雇用者で比較的収入が少ない人は低い傾向にある。
◎ 「未婚女性の結婚後の希望」 は、専業主婦を望む人の割合は1987年から減少傾向にあり、 「結婚して子供も持つが仕事を続ける」 という人の割合が増加。
◎ 「未婚男性がパートナーに望む結婚後の希望」 を見ても専業主婦を望む人の割合は減少傾向にあり、「結婚して子供も持つが仕事を続ける」 という人の割合が増加。
将来への不安があるからとも言えます。
◎ 「未婚者の希望子供数」 は男性1.91人(2.3人)、女性2.02人(2.23人)
これは収入減や将来への不安が大きな要素だと思います。
◎ 「平均初婚年齢」 は男性30.7歳(28.2歳)、女性29.1歳(25.3歳)
晩婚化が進んでいます。
1987年(28年前)といえばいわゆるバブル景気真っ只中の時代であり、就職先も豊富で収入も多く、将来への不安がない時代でした。
それに比べ現在は、景気もそれほど良くなく、将来への希望を抱きにくい時代になっています。
ライフスタイルの多様化、女性の社会進出の増加など様々な要因があるので一概には言えませんが、「晩婚化」や「少子高齢化」という問題は「景気を良くすれば改善する」ともいえるように思います。
経済状況や雇用を改善させて、給与所得などを向上させ、年金や介護など様々な社会保障を充実させて将来への不安を取り除き、若者が将来への希望を持てる世の中にすれば、必然的に晩婚化や少子高齢化も解消されると思うのです。
もちろん、国もその対策を練り実施しているようですが、なかなか思うような結果には至っていません。何とか改善することを願うばかりです。
その他
結婚相手に求める条件(1992年と2015年の比較)
男性
1位人柄 2位家事育児の能力 3位仕事への理解 4位容姿 5位共通の趣味 6位職業
女性
1位人柄 2位家事育児の能力 3位仕事への理解 4位経済力 5位職業 6位共通の趣味
23年前も現在も圧倒的に多いのはやはりお相手の人柄です。その他の順位もほぼ変化はありません。
今回は国立社会保障・人口問題研究所の「結婚と出産に関する全国調査」http://www.ipss.go.jp/site-ad/index_Japanese/shussho-index.htmlの中から一部をまとめてみました。
その他にもたくさんの統計資料が網羅されていますので、婚活中の方も参考にされてはいかがでしょうか。